カジモドの補聴器

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ノートルダム(1997)アメリカ

このノートルダムの場合、人間でない主人公はノートルダム大聖堂の他にもう一つ!
印刷機が主人公です。とにかく印刷機、そして本などの情報物。
これがストーリーのポイントになってきます。
時代背景重視な作品です。
ちょうどグーテンベルグ印刷機が世の中に出始めた頃。
ノートルダム大聖堂も片方の塔は建築中。
時代背景重視がいきすぎてちょっと納得が出来ない部分もありますが、その辺は目をつぶりましょう。
といっても、この作品の設定は原作の1482年ではなく、20年以上後の1505年なんですけどね。
登場人物や背景などディズニー映画の「ノートルダムの鐘」に近い感じがします。
ディズニー映画を最初に見た方は、こちらの作品を見るとノートルダムの世界に入っていきやすいかもしれません。 

カジモド 

すごく頭がいいです。勤勉です。何ケ国語も読み書きできるし、たいへんな読書家です。
私なんか、足下にも及びませんわ。まあ、フロロに大聖堂から出ちゃいけないと言われて、日常をどう過すかというと、本を読みまくるしかないのかなあとも思います。でも耳が聞こえない設定なので発音は母国語だけしか出来ないのかな・・・。 
優しいし、フロロを許そうとするし。エスメラルダに罪を着せたフロロを説得までするカジモドってなんか新鮮です。
それでいて原作に忠実なセリフも出てきます。「君が目配せすれば、僕は飛び下りる」とか。最後はフロロに刺され、エスメラルダとグランゴワールに見守られて息を引き取ります。

フロロ 

保守的な、お硬い頑固お祖父さんという感じがしました。
とにかく技術革新を嫌ってます。印刷機を目の仇にしてて、なんだかなあと。
パソコン嫌いのおじいちゃんをエスカレートさせたようなキャラですね。
関係ないですが、昔、イスラム教国のお坊さんたちがテレビ排斥運動をやったという話を新聞で読んだことがありますが、それに似てるかもしれません。情報の氾濫が人を堕としめるという意見も分からなくはないです。今でもネット犯罪とかありますからねえ。 
またエスメラルダへの愛欲を押さえようと自分を鞭打つシーンは生々しいです。
「カジモド」ではギャクだったシーンもこちらは見ていて恐くなりそうです。
さらにエスメラルダへの愛を語るシーンはミュージカルの歌詞のよう(苦笑)。
ちょっと「カジモド」とは別方向にイきすぎてしまったフロロという感じです。
最後はカジモドに突き落とされますが、あれはカジモドの正当防衛ですね。

エスメラルダ 

凄く綺麗なお姉さんが役を演じていらっしゃいます。
フロロに対しては、原作ほど極端に嫌っているという感じではありませんでした。
それを言うとグランゴワールに対しても原作のフェビュスほどぞっこんという感じではありませんけど。けっこう落ち着いてて原作みたいなヒステリーは起こしませんが、ディズニー映画の彼女ほど逞しくはありません。 

グランゴワール 

彼がエスメラルダのハートをキャッチします。
奇跡の法廷でクロパンに吊るされそうになったところをエスメラルダに助けてもらってそのままゴールイン。この映画ではフェビュス(らしき人)は脇役です。
原作では詩人のグランゴワールですが、こちらの映画では演説家です。
なんかレ・ミゼラブルのマリウスを思い浮かべてしまいます。
原作では聖史劇を中断させられる彼ですが、こっちでは演説を中断させられてます。 

クロパン 

気のいいおっちゃんです。ディズニー映画のクロパンに近い感じがします。

王様 

原作ではルイ11世ですが、こちらはルイ12世です。
中々、寛大な王様という感じがします。ストーリーにもたびたび出てきて、かなり重要キャラです。
印刷機導入を検討していますが、このことでフロロが大臣と対立してしまいます。

ジャリ 

他の映画では雄山羊のジャリくんですが、こちらのジャリは雌ですね。
特に芸はしてなかったように思います。